ワルプルギスの音楽劇「FAUST《ファウスト》」

同僚のチケットを譲ってもらって2回目の観劇。舞台の感想については3/7の分を参照のこと。全体的に流れが良くなったかな、というのと、メフィストとマルテの絡みがよりコミカルになったというのが前回からの変化かな。
ポストトークは能祖さん・白井さん・中西さん・近藤さんというスタッフ系の方々が登場。白井さんは照明のことを聞かれて「よくぞ聞いてくれました」と言いながら、天井を潰したことや照明の効果について熱弁。それから原作のファンらしき方から「あまり名セリフと言われる部分*1を使ってませんよね?」という能祖さんへの質問もあったり。能祖さんは原作から訳したのではなく、池内紀翻訳版(集英社)や高橋義孝翻訳版(新潮文庫)など5バージョンくらいの翻訳を元に脚本を書いたのだとか*2。最後の「まぶしかった、お前の魂……ファウスト」というメフィストフェレスのセリフは能祖さんのオリジナルだそうで。ああ、そういえばこのセリフがあるならもっとメフィストファウストへの恋愛感情を強くしてゲイテイストで演じても良いんじゃないかなぁ、なんて見てる時に思ったりしたのだけど。いや、決してやおいモノが好きなわけではないけれど、キリスト教的価値観に縁遠い日本人に解りやすくするなら、いっそメフィストからファウストへの愛と執着という形にしてしまったほうが(単純ではあるけれど)解りやすかったんじゃないかと……。まぁでも、正直「ゲイっぽい石井メフィスト」というのはちょっと想像できなかったりもする。

*1:マルガレーテが裁かれた時に上から聞こえる「この女は救われたのだ」とか。

*2:ちなみに近藤良平氏は手塚治虫の「ファウスト」を参考にしたとか。どうでもいいけれど手塚治虫の「ネオ・ファウスト」はめちゃめちゃ面白すぎて未完なのが残念……。