宝塚花組「飛翔無限/天使の季節/アプローズ・タカラヅカ

帰省ついでに家族をひきつれ宝塚大劇場で観劇初め。直前までチケットあまっていたようだったけど、行ってみたら立ち見が出ていてちょっと驚いた。
轟悠さんの開演のアナウンスに続いて「飛翔無限」開幕。春日野八千代、松本悠里、轟悠の日本舞踊。若手が両サイドで歌唱といったシンプルで厳かな内容。15分程度。
続いて春野寿美礼さんのアナウンスで「天使の季節」開幕。セットは王宮の庭園といった雰囲気で、ひたすら馬鹿馬鹿しいドタバタ喜劇。トップの春野さんは28歳の芸人・ギスターブと90歳の国王・ペスカトレの一人二役。国王でいる時間が長いので、「かっこいいトップさん」を観たい人にはちょっと物足りない可能性も。娘役トップのふづき美世さんはギスターブの恋人・マルゲリタ役で、国王のひ孫。無邪気で可愛い。二番手・瀬奈じゅんさんはマルゲリタと婚約させられたカリブ国の皇太子・アッサーラ役。ナルシストっぽくて常にツーステップで歩く「いっちゃってる感」が瀬奈さんにお似合いで面白い。後半の展開ではもうひたすらヒドイ目にあう可哀想な役だけど。ギスターブの友人役・アベルタン&ジョルジュは彩吹真央さん&蘭寿とむさんの三番手・四番手コンビ。二役のギスターブよりもヘタすりゃ登場時間長いかも。ふたりが女装*1してアッサーラの愛人のふりをする場面は傑作。結局、アッサーラとペスカトレをそれぞれ勘違いさせて婚約を破談にして大団円というおめでたい喜劇。まぁ、上演時間がいつもより短いぶんダンスシーンなんかもないし「カッコイイ男役」を観たい人には物足りないに違いないけれど。単純にばかばかしくて面白かった。
レビュー「アプローズ・タカラヅカ!」はテレビでも生放送した通り。春野&瀬奈ファンにはおいしいかも。ただまぁ花組は前回の「レビュー誕生」がすごくよかったので、それに比べちゃうとちょっと単調で物足りない気も。まぁ、これ日によっては他の組のトップが登場する構成になってるから、そうすると華やかでメリハリがあって楽しかったんじゃないかなとは思うけど。まぁでも、トップさんが客席に降りてくる場面ではやはり「御降臨!」という感じでお得感あった。そのへんの小劇場役者が通路走るのとはワケが違うからなぁ。1階A席で観ていたのだけど、すごく近くまで春野さんが来たときには「うわあ! 近い! 近い!」とか内心ではしゃいでしまった。今回は圧倒的に2階席より1階席のほうが美味しい。そんなこんなで、全体的にはほどほどに満足の公演だった。 宝塚大劇場の公演はヤフオクだと少し値崩れを起こしていて、1階A席がB席料金で買えてしまったのもコストパフォーマンス的にすごく良かったのだけど。それでも東京だと即完売なんだろうなぁ。

詳細→http://kageki.hankyu.co.jp/revue/04/01flower/index.html


記念祝舞「飛翔無限」
作・演出:植田紳爾
宝塚歌劇90周年の記念すべき年に、100周年に向けて更に飛翔、発展すべく思いを込め綴った荘厳な祝典舞踊で、専科の春日野八千代、松本悠里、轟悠の主演によりお送りする。


祝典喜歌劇「天使の季節」
作・演出:植田紳爾、演出:中村一
祝祭劇らしい明るく楽しいコメディ作品。ヨーロッパの小国カネロニヤでは、国王の90歳の祝賀会が開催されようとしていたが、この会は同時に国王のひ孫娘マルゲリタの婚約発表も兼ねていた。国王はマルゲリタの相手にアラビアの皇太子アッサーラ王子に白羽の矢を立てる。しかしマルゲリタは、売れない芸人のギスターブと愛し合っていた。二人を助けようと、親友たちが王宮まで共にやって来て作戦を練る。しかし、そこには難題が待ち受けており・・・・・・。


レビュー・スペシャル「アプローズ・タカラヅカ!ーゴールデン90ー」
作・演出:三木章雄、藤井大介、齋藤吉正
宝塚歌劇90周年の冒頭に相応しく、現在の宝塚の魅力のすべてを見せる、ゴージャスで明るく楽しいレビュー。真紅で表現される情熱的なプロローグから、黄金の輝きの中で出演者たちが煌くフィナーレまで、色彩感溢れる世界を作り出す。各組の主演コンビが交替で特別出演し、90周年の幕開きをより豪華に飾る。

*1:女性が男役を演じていて、劇中では女装。ややこしや。