[dance&ballet]「オン・ユア・トウズ」ON YOUR TOES

tcd2004-04-30

アダム・クーパーがまぁとにかく踊る踊るついでに歌うということで、ファンにはたまらない舞台。舞台美術がやけにシンプルだったり歌で聴かせてくれるのはバレエ団のマネージャーさんだけだったり、全体的にクラシカルなミュージカルだなーと思ったり、作品的には正直、アダムファンでなければ13,000円のチケ代は高いと思う。が、終盤のダンスシーンは見応えあるのでまぁ満足というという感じ。歌を聴きたいミュージカルファンにはオススメしないけど、ダンス好きには楽しいかも。
メガネフェチの自分としてはアダムのメガネ顔に「キャー♪」と最初は内心はしゃいでいたけれど。アダムは鼻が大きいのでメガネをかけているとパーティーグッズの「つけ鼻のついたメガネ」(上記写真参照)をかけているように見える、ということに途中で気付いてから、もうそうとしか見えなくて正直困った。
しかし、一幕ラストの「ゼノビアの王女」のシーンではちょっとびっくり。代役で突如舞台に立ったジュニア(アダム)が次々と周囲を混乱に陥れて、カーテンコールではズボンが落ちてTバックのお尻をポロリと見せながら舞台を右往左往……。ふぁ、ファンサービスですか? 案の定、年配のご婦人方の嬌声があがっていて思うつぼという感じなんだろうけれど。
最後の見せ場「十番街の殺人」は奥さんのサラ・ウィルドーとアダムのパ・ド・ドゥ*1。さすがふたりともクラシックのダンサーだけあって、ちょっとマクミランみたいなアクロバティックなリフトもあったり。ストーリーの流れからしてここで二人がラブラブで踊ってるのってどーなんだろうと思わないでもないけれど、劇中劇だからいいのかな。

http://www.bunkamura.co.jp/on_y_toes/

作品解説
3年の春に待望の来日を果たし、連日超満員の観客動員を記録した、AMP「白鳥の湖」公演。その中でも特に注目され、もはや国民的スター・ダンサーとしての地位を不動のものとしたのが、同作品のオリジナルキャストでもあるアダム・クーパーであった。その彼が、今度はミュージカル「オン・ユア・トウズ」の主役として今年4月に再び日本にやってくる!

「オン・ユア・トウズ」は、1936年に初演されたロジャース&ハートのゴールデンコンビによる、有名なミュージカル。クラシック・バレエ、鮮やかなタップ、華やかなジャズ・ダンスなど、いろいろなダンスに加え、歌や芝居が存分に盛り込まれている。

舞台は1930年代のニューヨーク。音楽教師ジュニア(クーパー)は、実は子供のころにプロの両親から叩き込まれた生え抜きのタップダンサー。ロシアから来たバレエ団の内輪もめに巻き込まれて、てんやわんやの大騒ぎ・・・という、小粋で楽しいミュージカルだ。

初演時の振付は、ジョージ・バランシンであったが、今回の公演の振付を手がけたのはアダム・クーパーで、躍動感あふれる仕上がりとなっている。特に、ヒットナンバー「十番街の殺人」にのって踊るラスト・シーンのダンスは、圧巻。

*1:pas de deux バレエ用語でいうところの「ふたりで踊ること」