シリーウォークプロデュース「ウチハソバヤジャナイ」

演劇弁当猫ニャーナイロン100℃を中心としたメンバーでのプロデュース公演。物語の冒頭はケラ戯曲にそった感じで始まるけれど、だんだん元の戯曲からそれていき、もう後半はまったく別物……というブルースカイ氏らしい展開。うーん、まぁおかしくないわけじゃないし意図するところも解るのだけど、それでもやっぱり元のウチソバのほうがずっと面白かったなぁというのが正直なところ。役者も小村さん、正名さん、廣川さんあたりは安心してみていられるけど、やはり若手はナンセンスな間を表現するにはちと弱い部分もあったり。終盤はすっかり「あいのり」のパロディになって、ラストは意味もなく殺陣で(←多分そうとう練習したと思われる。それもかなり無意味)終わっていく……という感じ。ま、らしいといえばらしいんだけど、「ウチソバ」を観たくて来た人はどう思っただろうなぁ……。

ケラリーノ・サンドロヴィッチの作・演出で過去に上演された2作品 「ウチハソバヤジャナイ」(92年/95年)「フリドニア〜フリドニア日記#1〜」(96年) を、KERA自身も注目する演出家により、大改定版再演。