「エリザベート」

内野トート、鈴木フランツ、パクルドルフ、今エルマーで2回目の観劇。演出その他の感想については3/9に書いたので、今回はキャストの感想のみ。
内野トート、雰囲気が前回とだいぶ違う。カツラや衣装なんかのビジュアルもだいぶ変わった。前よりちょっと残酷で冷たい感じになったかも。前はエロエロフェロモン全方向に放射!という感じだったけど、今回はどっちかというとそれを内面に押し込めてる感じ。時々どーしてもこぼれ出ちゃってるんだけど、それがかえっていいという人もいるだろうなぁ。それにしても、さすがに歌が上手くなったなー。「愛と死の輪舞」みたいな曲だとまだちょっとところどころメロディがぶれる部分もあるけど、「最後のダンス」の歌い方を思い切り変えてきたのは「チャレンジャー!」と思った。ラストがかなりロック調シャウトになっていてびっくり。まぁ、ロック歌手並に成功しているというわけでは決してなかったけれど、その意欲は単純にエライと思った。この調子なら5月くらいには相当変化していくだろうなぁと思ったり。
鈴木フランツ、前よりちょっと厳格になった感じ。歌詞の変更もあってちょっと雰囲気変わったな。物語を表現する上では役の解釈は深まった感じはするけれど、前のほうが優しい感じがして好きだったかも。パクルドルフ、演技がすごく繊細で細かいし、歌も上手い。髪型、もうちょっと似合うように変えてあげればいいのにーと思わないではないけれど。役者のキャラ的にはルドルフより似合う役たくさんありそうだけどなーとは正直思うけれど、それでもよくあれだけ作り込んで演技したなぁと感心。表情の変化が細やかで感情移入しやすいし。華は浦井くんのほうがあるかな、と思ったけれど、演技の丁寧さではパクさんのほうが上か。この人、もうちょっと歳とってからフランツやったほうが良さそうな気がする。

http://www.toho.co.jp/stage/eriz2004/welcome-j.html

作品解説
東宝版初演は、帝劇、2000年6月〜8月の三ヶ月間のロングラン、翌年の帝劇、名古屋、大阪、福岡と四大都市を縦断興行し、チケットが全席売り切れとなる、メガ・ヒットミュージカルとなりました。オーストリア・ハプスブルグ家の溢れんばかりの美しさ、豪華配役陣、絶妙のアンサンブル。高い音楽性は、皆様の心を魅了してやまないでしょう。(中略)またとない、美貌と気品、同時に奔放で自由を求めてやまない魂を兼ね備えた、十六歳の少女が、オーストリア帝国の皇后に迎えられる。それは、数奇な運命の始まりだった…。その皇后の名前は、「エリザベート」。バイエルンのルードウィッヒ二世のいとこ、映画「うたかたの恋」のルドルフ皇太子の母である。十九世紀のウィーン、七百年に及ぶ栄光の歴史を誇る名門ハプスブルグ家に、次々と難題が降りかかる。エリザベートは、その時代をいかに生きたか、その遍歴が死後一世紀を経てミュージカルになったのです。トート<死>という役をクリエイトし、エリザベートの生涯のドラマを鮮やかに、描いた、ミヒャエル・クンツェ脚本・歌詞、シルベスタ・リーヴァイ作曲の名旋律は、音楽の都ウィーンで絶賛を博しました。日本では、1996年から、宝塚歌劇団によるトート役を中心とする独自のバージョンが、大成功を収めました。そして、宝塚版を手がけた演出家の小池修一郎が、日本ミュージカル界の豪華絢爛=夢のキャスト競演を得て、さらに細かく練り上げて作り上げたのが、東宝バージョンです。