「モンテ・クリスト伯」@サンシャイン劇場

舞台美術や雰囲気はキライじゃないし演出も悪くはないけれど、さすがに長大な話を3時間に縮めるのには限界があったか。「ストーリーはもうみんな知ってる」という前提ならいいんだけど。正直ちょっと眠かったりはした。役者さんはみんな安定感があって好演。 特にタップ・ダンサーの熊谷和徳氏をパーカッション代わりに使う演出はなかなか面白かった。ストイックな雰囲気のタップが物語の世界観にあってる気がした。

詳細→ http://www.majorleague.co.jp/kouen/monte/index.html
原作/アレクサンドル・デュマ
演出/栗田芳宏
出演/安寿ミラ汐風幸・新井康弘・菅生隆之・大門伍朗・小林勝也 他

作品解説
アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」は演劇的な魅力に溢れた題材である。個性的で魅力的な登場人物、つぶだった言葉、スリリングでドラマティックな展開。今回のドラマ化はそのエッセンスを取り出すことである。まず構成は、罠にはまった若者、エドモン・ダンテスと彼を罠にはめた4人の男たちに絞り、復讐の物語という視点をより明確にした。今回の「モンテ・クリスト伯爵」では演劇的な魅力を満載した舞台にしたい。小説でも映像でも体験できない魅力を、今回の舞台で実現したいのだ。(中略)上演の形態としては、安寿ミラハムレット」で試みた方法を発展させたものである。近代的なリアリズムではなく、イマジネーションを総動員した舞台を目指す。登場人物を整理し、なるべく少ない出演者で、セット、衣装などをよりシンプルする。俳優はストーリーを説明する道具ではない。俳優の演技によってしか舞台の時間は動かないのだ。また、歌や踊りの要素を入れながら、一つ一つの場面を観客の飽きることのない見せ場として提供する。