毛皮族「DEEPキリスト狂」

一ヶ月公演の終盤にさしかかったところで観劇。一行レビューでこてんぱんな評判を読んでいたので「大丈夫かなぁ」と覚悟して行ったのだけど……いや、そんなけちょんけちょんに言うほど悪くないじゃない、と思った。いや、そりゃあ私は旗揚げから観てるしエモジュンこと江本純子の「タダのファン」なので、「エモジュンがかっこよけれりゃぁそれで何もかもOK!」な気分であることは否めないけれど。これまでの作品にくらべてそんなに著しく質が落ちてるとも思えないし、むしろ完成度という意味では着実に前進していると思う。いままではもうしょっちゅうだった転換トラブルもないし。確かに一ヶ月公演ということもあってか、毛皮族の魅力でもある「破天荒な勢い」「無茶苦茶さ」は薄まってはいるけれど。最後の「しつこいくらいのカーテンコール・レビュー」が無かったのはちょっと残念ではあったし、最初のフリートーク(?)はちょっと長すぎて導入部で客のテンションを下げてるのも事実だったけど。でも「一ヶ月興業」をきっちり乗り切ったことはメジャーを狙う彼女たちにとって大きな前進だったんじゃないかなぁ。一週間くらいならテンションだけでなんとかなったと思うけど、今回はそうはいかなかっただろうし。なんだかんだで4千人動員っていったらすごいことだし。
男性の観客は「今回はエロが少ない」などとぼやいていたようだけど、ヅカファンよりの私や同僚は「ジュンリーの黒スーツかっこよかったねー」などとそんなことで満足してしまうのでした(←ものの見方が完全にヅカファン)。

カモンベイビーヘイタクシーハローキリストコリアンチョップ。コリアンタウンを舞台にキリストとマリリンモンローが織り成す愛の悲劇。恋の罪。そしてキリストが神になるまで。全ては寓話でありフィクションであり神話であり、この世が全て夢であるようなお伽話。キリストのロマンとマリリンモンローの情熱が出会う。ハリウッド映画のように。どうなる宗教革命?ここは毛皮的無法地帯!アナーキー!神様はいずこ?ロマンスいっぱい夢いっぱい悪い冗談いっぱいノりまくり饗宴舞台は毛皮族の独壇場!