文学座ファミリーシアター「眠り姫−Sleeping Beauty−」

去年観た「アラビアンナイト」が楽しかったので今回も楽しみにしていたのだけど、うーん、今回はいまひとつかな。ちょっと前回ほど物語に吸引力がないような気が。もうすこし演出に遊び心があってもいいんじゃないかなー、とか、それぞれのキャラクターをもっと可愛くしてくれないと感情移入できねえなー、とか、そんなことを考えながらみてしまった。ただのワガママな人たちの物語に見えちゃいけないんじゃなかろうか。最初から大人向けに作るなら逆にもっと寓意性を強くするとか……。うーん。ちょっと期待が大きすぎたかなぁ。

詳細→ http://www.bungakuza.com/p2k4/2k04-sleeping.htm
全労済 文化フェスティバル 2004(主催:全労済)参加
文学座 ファミリーシアター「眠り姫-Sleeping Beauty-」
シャルル・ペロー原作「眠れる森の美女」より

  • 脚色:ルーファス・ノリス Rufus Norris
  • 訳:鴇澤 麻由子
  • 演出:鵜山 仁
  • 出演:平 淑恵・古坂るみ子・立石まゆみ・大井千冬・たかお鷹・外山誠二・若松泰弘・椎原克知・助川嘉隆・大塚直純
解説
一昨年に始まり昨年も大好評をいただいた文学座ファミリーシアター。その第一作『アラビアン ナイト』を生み出したロンドンのヤング・ヴィック・シアターから、新たな傑作をお届けします。2002年のクリスマス・シーズンの家族向けに企画され、昨年の一月まで上演された『眠り姫−Sleeping Beauty-』は、皆さんよくご存知のはずの「眠れる森の美女」の物語です。本来ヨーロッパ各地に口伝えで親から子そして孫たちへと長い間語り継がれてきた物語を、宮廷のサロンに集う貴婦人方に向けて再構成し人気を博したのが、17世紀フランスのシャルル・ペローでした。(中略)ペロー版では、姫は王子とのキスはせずに眠りから醒め、後半は、結婚後、姫と孫達を食べようとする王子の母親とのお話です。(中略)今回のノリス版はペロー版を基にしつつ、妖精グッディを軸に人食い鬼(Ogre・男)と女人食い鬼(Ogress・女)を前面に押し出しました。グッディは呪いをかけられながらも姫を守る役割を演じ、役柄に厚みを増しています。ノリス版の魔法の手腕はとても見事だったようで、タイムズやガーディアンなどの各紙の劇評で、こぞって高い評価を受けています。(以下上記URL参照)
Story
 昔々、ある所、あまたの生き物が住む深い深い森へ、「疑問の王子」が人食い鬼に追われて逃げ込んできました。それを助けたのが妖精グッディ。魔力を失った彼女は、勇敢な王子様を、永い間待ち続けていたのでした。その王子様は、この森の奥のお城で眠っている美しいお姫様の眠りを覚ましてくれるのです。何でも質問する疑問の王子はグッディを質問攻め。何で?どうして??? 今から更に遠い昔、長い間子どもを待ち望んでいた王と王妃が、グッディの魔法を頼って森の奥深くへやって来ました。彼女は二人の願いをすぐに叶え、姫が生まれました。王はお礼に姫の名付けの日のパーティーにグッディを招待しますが、女王は彼女を嫌い森へ追い返そうとしました。その仕打ちに怒ったグッディは姫に糸車の呪いをかけてしまい、自分も魔力を失くしてしまいます。呪いを解いて自分の魔力も取り戻せるのは王子様のキスだけ。グッディはひたすら王子様を待ち続けることになったのです。城を覆い尽くすいばら、人食い鬼、テーブル奴隷。次々に現れる不思議の森の不思議な生き物達やユーモアに満ちたファンタジーが、新たな「眠り姫」の世界に皆さんをご案内します。